チューンナップ

滑走性の良さを考えると、ホットワックスは外せません。
あとはどこまでこだわるか、でしょうね。

1.準備する用品


@

A

B

C

使用する用品をまとめてみました。
写真@は、左から順に「細目ファイル・粗目ファイル(ヤスリ)、ブラシ、サイドエッジシャープナー、オイルストンです。
写真Aは、「シーサーバースプレー、ペーパータオル、コンケストのピンクコレクションワックス、旧式アイロン、プラスチックスクレパー」です。
写真Bは、「ワクシングペーパー、電気式アイロン、リペアアイロン」です。
写真Cは、左上の2個が「イレイサー」、真ん中は「エッジシャープナー(ビベル調整可)」、右は「ナイロンブラシ」、下は「皮クリーム」です。

どこまで自分でチューンするかによって、必要なアイテムも変わってくると思います。

2.チューンナップの手順


サイドエッジ作業
机はもっと長いと良いです

ソール作業
 

ストッパーを止めるバンド
あるとかなり便利です!

馬毛ブラシはワックスを
よく掻き出します

T.準備
ビンディングのストッパーは、ワクシング作業ではかなり邪魔になるので、
写真のようなバンドで固定したほうがいいです。
6個¥600くらいでスポーツショップで売ってます。ホームセンターで類似商品を探しましたが、
あまりいいのが見つからないですね。
作業台とバイスは、そこそこお値段しますがエッジ作業をするなら欲しいですね!
ワクシングだけなら、台座だけ用意すれば、何とかなります。

U.滑走面の汚れ落とし

前のワックスが残っていれば、スクレパーで剥ぎ取ります。
もし油汚れなどがあるようであれば、シーサーバースプレーをソール(エッジ以外の滑走面)に吹き、
乾かないうちにクリンナップタオルで拭き取ります。
ティッシュなどを使用すると溶けて滑走面に残ることがあります。専用のものか、もしくはホームセンターに売っている工業用のペーパータオルを使用しましょう。
管理人がオススメするのは↓

クレシアのJKワイパーです。
チューンナップメーカーのものに比べ、品質は大差無いですが、ボリュームを考えると1/4の値段です!

ちなみにこの状態で板をそのままにすると、酸化してしまいます。
この作業を始めたら、その日のうちにワクシングまで終わらせましょう。

V.フラット作業
粗目ファイル、細目ファイルを使って、ソールをフラットにします。
フラッターを使えれば、より精度はアップするでしょうが、この作業はけっこう難しいのと
正直やらなくてもそこまで滑走性に影響は出ないので、スキップしてもらってもいいと思います。

W.エッジのサビ・焼き落とし
硫安を撒いた斜面を滑ったり、長い時間水滴が板に付着すると、エッジは錆びます。
アイスバーンなど固い雪上を滑ると、摩擦熱でエッジに焼きが入ります。
錆びだけ落とすには、イレイサーが簡単で楽です。
消しゴムの要領でゴシゴシすると、エッジの表面を僅かに削って錆を落とします。
焼きを落とすには、専用のダイヤファイルで研磨するのがいいですが、
もっと安値でこちらでもけっこう落ちました↓

エッジの焼きも、滑走性にはそれほど影響無いですが、
エッジ研磨の作業ではファイルが焼きの箇所で滑ってしまい、そこだけ研磨が出来なくなってしまいます。

X.サイドエッジ研磨
サイドエッジシャープナーを使って、しっかり研磨しましょう。
角度に変化が出ないように、均一の力で、なるべく長い距離を一気に研磨するようにしましょう。
細かい距離で削ることを繰り返すと、エッジがガチガチになり、凸凹したものになってしまいます。
シャープナーは作業中に、こまめにブラシを掛けて目詰まりを防止しましょう。
このブラシも、ホームセンターで真鍮ブラシを探すと、200円前後で十分なモノが見つかります。

研磨後は、ソールエッジ側にバリが出ています。これを取ることも忘れずに。
目の細かい#6000くらいのサンドペーパーを使って、ソールエッジ側からサッとエッジを撫でるとバリは取れます。
バリ取りを怠ると、結果バリが丸まってエッジに絡み、せっかくエッジを立てようとしたのに、丸まったエッジになってしまいます。
エッジは素手でちょっと触って、「立ってるな」と感じられるくらいが理想です。
更に僕の場合は、たまにですがオイルストンを掛けています。
見た目も含めて、より滑らかに仕上がる感じがします。

3.ワクシング


温度は120℃で使用
フレークワックスが便利です

ホットワクシングは、
浸み込むのを感じます

T.ソールを再度クリーニング
ワクシングの前には、チューンナップ作業で出た鉄くずや汚れをきれいにします。
一度ホットワックスを掛けて汚れを浮かし、それをスクレープして汚れ落としにするやり方が最も理想ですが、時間は掛かります。
シーサーバーによるクリーニングには賛否両論ありますが、
すぐにワクシングするのであれば問題はありません。

U.ワックスを垂らす
固形ワックスを使用する場合は、アイロンにワックスをあてて、ソール全体に垂らします。
フレークワックスなら、全体に撒いて、少しアイロンを当てて融かします。

僕は、フレーク状の1kgを購入していますが、こちらが同一素材の商品です↓

このコンケストの「ピンク」は、
どんな雪にも合うし、ベースワックスが不要なので、非常に使い勝手のよいワックスです。
ベースワックスやって、滑走ワックスをミックスして・・・が要らないので、とても楽ですね。
滑走性の良さは、雪上で分かりますよ〜。

V.ワクシング
ワクシングペーパーを写真のようにアイロンに当て、板のトップからテールに向かって
一方向に圧をかけながらワクシングしていきます。
この時、テールからトップに掛けたり、短いストロークで掛けたりしないようにしましょう。
尚アイロンの掛け過ぎは、ソールを変形させたりすることもありますので注意が必要です。
特に一箇所でアイロンを止めないように注意しましょう。

ちなみにワクシングペーパーを使わなくても、ワクシング自体は可能です。
ワクシング後2時間は乾燥させましょう。

W.スクレープ
移動日の場合は、現地に到着してからスクレープします。
プラスチックスクレパーを使用し、これもまた、長いストロークで
トップからテールに向かって一方向に削っていきます。
屑のワックスが「桐にカンナを掛ける」ような感じで出てくるのが理想です。
しっかりスクレープしましょう。

ちなみに、スクレープしなくても滑れます(笑)。
「毎日ワックス掛けをする時間が無い!」という場合には、スクレープしないで滑っちゃいます♪
新雪の場合は2〜3日余裕で持ちます!
ただ、ザラメ、湿雪、アイスバーンの場合には半日程度で大半が落ちてしまい、
1日保たせるのが精一杯ということもあります。
宿泊スキーでは、アイロンの持参をお忘れずに!

最低限、「これだけはやって!」と思うのは
「エッジのサビ・焼き落とし」と「ホットワクシング」ですね。
これだけで、滑走性はかなり向上します。
お金に余裕のある方は、1シーズンに1回チューンナップ工房へ・・・。
(管理人は、一度も出したことがありませんが。。。)

4.皮のグローブの手入れ

牛革を使用したグローブを使用する場合、都度手入れが必要になります。

T.乾燥
使用後のグローブは水分をかなり吸収しています。
きちんと形を整えて乾燥させます。

U.クリームで手入れ
乾燥後のグローブは、カチカチに固まります。
写真の専用クリームを布でグローブに満遍なく塗り込みます。
その後2時間以上乾燥させます。
柔らかい皮に仕上がります。

撥水作業をするのであれば、これを使っています↓

使い方は、きれいな水で表面をしっかり濡らしてから乾いた布で水滴を取り、
これを満遍なく塗布、2分後に布で軽く拭き取ってから乾燥します。


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